昨今、柔軟な働き方が許容され、求められる世の中になってきており、そんな流れを受け新しい副業の形が次々と誕生しています。今回ご紹介する「間借りカレー」という副業もまさにそんな新興勢力の一つです。
聞き慣れない方も多いであろうこの「間借りカレー」、「一体どんな事をする仕事なの?」「間借り?カレー?飲食業の新形態ですか?」等々疑問を持たれる方も多いかと思います。新しく飲食業を立ち上げたい、兼業でもいいから飲食で勝負をしてみたい、そんな方達にとって大ヒントとなるかもしれないこの新種の謎の副業「間借りカレー」について、その概要を色々と探っていきましょう。
そもそも「間借りカレー」ってなんですか?
日本人の食卓に欠かせない大人気メニューの一つであるカレーライス、休日などに自宅で自分独自のオリジナルカレーを作り、家族や親しい人達に振舞うのが趣味、そんな方も多いのではないでしょうか。様々なスパイスを組み合わせ、試行錯誤しながら作り上げていく作業は非常にクリエイティブで楽しいものです。
そして、納得のいく世界に一つだけのオリジナルカレーを完成させた時、「このカレーで商売をしてみたい!勝負してみたい!」「売り物としてどう評価されるか試してみたい!」そんな思いに突き動かされる事が、誰しも一度や二度はあると思います。ただ、そこで誰しも二の足を踏んでしまうものです。カレー屋を突然開店するなんて事は、金銭面・生活面におけるリスクなどを考えるとなかなか出来る事ではありませんし、「夢は夢で終わるんだよね・・」と諦めてしまう方が大半だと思います。
そこで登場するのが「間借りカレー」という副業です。この副業の中身をざっくりと説明すると、すでに開業して日常的に営業を続けている飲食店(特にキッチン設備のあるバーなど)を間借りし、時間限定・土日限定などのスポット営業という形でカレー屋を開業する、といった内容です。大枚をはたいて初期投資し店舗を用意する、といったようなリスクを抱える事なく、週末限定のカレー屋の主として開業する事が出来るわけです。まさに諦めていた夢があっさりと叶ってしまう、そんな副業なのです。
間借り物件を専門的に仲介してくれる不動産サービス会社なども現れており、間借りする時間帯や期間などを柔軟に設定できるようになっています。例えば、夜間のみ営業のバー物件を、昼間から夕方にかけてのみ格安の家賃で借りる、夏の3か月間、土日のみ借りる、といった具合です。
スポット的に借りるので、店舗物件に掛かる家賃が通常よりかなり低く抑えられる、開業初期投資が60万円前後で済んでしまった、調理場が既にあるので設備投資が必要ない、といった様々なメリットがこの「副業としての間借りカレー」にはあるのです。
間借り先のバリエーション、そして必要資格など
また、既存の店舗を間借りするのでは無く、昨今話題のキッチン・調理場付きレンタルスペースを借りてスポット的にカレー屋を営むという方法もあります。お洒落なカフェ風のスペースやエスニックテイストのスペース、アジアンな雰囲気のスペース等、バリエーション豊かな選択肢がありますので、自分のオリジナルカレーをより独自色の強い演出の中振舞える、そんな方向性も探れます。
最後に資格に関して確認しておきましょう。間借りカレーを始める上で必要な資格、それは「食品衛生責任者」です。スポット的に営業するだけ、とは言ってもやはりこの資格は必要となりますので、開業する前に必ず取得をしておきましょう。6時間の講習を受け、テストに合格すれば簡単にもらえる資格です。