人々の健康を守る為、日々開発されている「新しい薬」や「最新医療機器」ですが、これらが国の承認を得て実際の医療現場で人体に対して使われるようになるまでには、様々なプロセスを踏む必要があります。
長期間に及ぶ研究や動物実験などを繰り返し、安全性が担保された最終段階において初めて人体に対しての臨床試験が行われ、それをクリアする事で認可、となるのです。この最終段階の人間に対する臨床試験は「治験(ちけん)」と呼ばれますが、これに参加し、実際に新薬などを投与される役割を担うのが、今回紹介する「治験モニター」という仕事です。
「治験モニター」は誰でも参加できるの?報酬はどれくらい?
この「治験モニター」は「治験バイト」「治験ボランティア」などとも呼ばれ、健康面などでの募集基準さえ満たしていれば、一般人でも比較的容易に参加が可能です(インターネットで簡単に応募が出来ます)。また、一旦参加に同意し治験がスタートしたものの、途中で気が変わってキャンセルしたくなった場合は、いつでも治験への参加をとりやめる事が出来ます。
ただ、当然ながら、国から認可される前の新薬や医療器具を試す事になりますので、数々の動物実験などを経て高レベルの安全性が担保されているとは言え、やはり「リスクは高い仕事」と言わざるを得ません。その為、報酬は高額に設定されています。日給制が多く、一日につき8千~2万円くらいの報酬が平均的となっており、より強い副作用などが予想される治験の場合はさらに高額になります。
また、一週間~一ヶ月間ほどの入院期間を必要とする案件もあり、その場合、当然ながら報酬は相当な高額となりますが、実際に報酬が受け取れるのは退院後一ヶ月以上経ってから、といった事も多いです。ですから、すぐにまとまった現金が欲しい!といった方は報酬がいつもらえるのか、しっかりとチェックした上で応募する必要があります。
こんな人に「治験モニター」は向いています!
治験モニターは、前述のように大きく稼ぎたいのであれば、数日間~一ヶ月間の入院が必要となります。よって、そういった長い拘束時間でも対応が可能な、ある程度自由に時間を使える人(自営業・フリーターなど)に向いている副業です。もちろん、土日のみ通院して数時間の検査で終了、といった治験もありますので、そういった案件であればサラリーマンでも対応は可能だとは思いますが、大きく稼ぐ事は難しいでしょう。
最後に、この仕事の見つけ方・応募方法ですが、治験モニターの募集を専門的に行っているサイトがありますので、そこに無料会員登録し、掲載されている案件に応募するという形が一般的です。代表的なサイトとしては「ニューイング」「新薬ネット」「JCVN治験ボランティア」「エル・スマイルボランティア会」「InCROM(インクロム)」などがあります。